登録者1万人より、登録者1,000人の方が売上につながることもある
「うちのチャンネル、まだ登録者1,000人もいないんですけど意味ありますか」。中古車販売店などの車屋さん・バイク屋さんからよく聞かれます。
結論から書くと、意味はあります。というより、登録者1万人のチャンネルより、登録者1,000人のチャンネルの方が売上につながっているケースを何度も見ています。
はじめまして、株式会社8fect代表の渡邊大地です。新卒で二輪部品商に3年、輸入車専門販売店で5年、EC運営とYouTube・Instagram運用、映像制作を自分の手でやってきました。今は車屋・バイク屋専門のSNS運用代行として累計40社以上を支援しています。
この記事では、なぜ登録者数と売上が比例しないのかという構造の話と、代わりに何を見ればいいのかを書きます。
結論:登録者数は「商圏」でフィルタされていない
登録者数が売上とズレる理由は、数字の作りを見ればはっきりします。
登録者数は、全国(場合によっては海外)の「その動画をおもしろいと思った人の総数」です。一方で車屋の売上になるのは「自店に来られる距離にいて、近いうちに買う気がある人」です。この2つは、まったく別の母集団です。
だから、登録者1万人のうち買い手になり得る人が100人で、登録者1,000人のうち買い手になり得る人が300人、という状態が普通に起こります。
登録者1万人でも売れないことがある3つの理由
1|登録者の大半が商圏の外にいる
一番多いパターンです。全国に刺さる企画で伸びると、登録者は全国に散ります。
遠方からでも買いに来てくれる専門店なら、これは強みになります。ただ「地域のお客様に乗り続けてもらう」モデルの店だと、登録者が増えても来店にはつながりません。
2|集まっているのが「買う人」ではなく「見る人」
流行りの音源に乗った動画、ネタに走った動画、とにかく面白い動画。これらは伸びやすいのですが、集まるのは「その動画を楽しむ層」です。
バズった時に再生数は爆増し、フォロワーも増え、コメントも来ます。それでも問い合わせがゼロになるのは、バズった層と買い手が違うからです。
3|店の情報が入っていない
「この動画おもしろかった」で終わって、どこの店かが記憶に残っていない状態です。
車やカスタムの情報として完結していると、こうなります。登録者は増えますが、来店の検討リストには入りません。「面白い動画の店」で終わってしまいます。
登録者1,000人が売れる構造
逆に、規模が小さくても売上につながるチャンネルには共通点があります。
見ている人のほぼ全員が見込み客に近い
「旧車の部品供給の現実」「100万円台の輸入車の見分け方」「この車種の維持費」。こういう動画は、絶対にバズりません。検索する人が限られているからです。
ただ、検索してわざわざ見に来る人は、ほぼ全員がその車を買うか迷っている人です。母数は小さいのに、商談につながる確率が桁違いに高くなります。
来店前に「信頼済み」の状態になっている
8〜15分の長尺動画を何本も見てもらうと、専門知識、スタッフの人柄、店の雰囲気が伝わります。来店した時点で、ほぼ信頼が完了した状態になります。
8fectの支援先では、YouTubeを見て来店されたお客様の場合、来店後の商談時間が約50%削減されたケースがありました(一部支援先の実績)。また、YouTube視聴経由の来店客について月間平均販売台数が200%超UPしたケースもあります(同・一部支援先の実績)。いずれも登録者数の多さではなく、見た人の質で起きています。
「誰から買うか」で選ばれている
車は高額で、買ったあとも整備や車検で長く付き合う商材です。だからお客様は「安いか」だけでなく「信頼できる人・店か」で選びます。
この「誰から買うか」が伝わると、ネットで一番安い店との比較から抜け出せます。そしてこれは、登録者数とは何の関係もありません。
車屋が見るべき3つの数字
登録者数の代わりに何を見るか。この3つで十分です。
| 見る数字 | 何が分かるか |
|---|---|
| 「SNS見ました」と言われた件数 | 実際に来店・問い合わせにつながっている量 |
| 視聴者の居住地域 | 商圏内の人に届いているか(アナリティクスで確認できる) |
| 長尺の平均視聴時間 | 最後まで見て信頼してもらえているか |
1つ目が一番大事で、一番簡単です。来店時や電話で「どこで知りましたか」と聞いて、紙にメモするだけで始まります。これを3ヶ月続けると、登録者数のグラフよりはるかに役に立つ資料になります。
指標の考え方は車屋のSNSはフォロワー数より何を見るべきかにも整理しています。
それでも登録者を増やしに行くべき場面
登録者数が無意味だという話ではありません。増やしに行くべき状況もあります。
- 全国から集客できる専門店:商圏の制約がないので、規模がそのまま効く
- 認知がまだゼロに近い:知られていない段階では、まず母数が必要
- 採用を強化したい:求職者は全国にいるので、広く知られている方が有利
- 部品・用品の通販をやっている:商圏が関係ないビジネスが乗っている
自店がどれに当てはまるかで、登録者数の優先度は変わります。全国相手の商売があるなら追う、地域商売なら追わない。この線引きで考えてください。
よくある質問
登録者が少ないと、恥ずかしくて営業で見せられません
お客様は登録者数を見ていません。見ているのは「この人はちゃんと分かっていそうか」です。むしろ数字が小さいうちから見せておくと、後から見返してくれる人が増えます。
登録者が増えないのは、やり方が間違っているからですか?
専門性の高い内容をやっている場合は、増えにくいのが正常です。ただ、問い合わせも来ていないなら別の問題があります。どこで止まっているかの切り分けは「SNSから問い合わせが来ない」をどう分析するかを見てください。
広告で登録者を買うのはどうですか?
数字は増えますが、買う気のない人が母集団に混ざるので、おすすめしていません。登録者数の見栄えは良くなっても、来店や成約は動きません。
まとめ
- 登録者数は全国の「おもしろいと思った人の総数」で、商圏も購買意欲もフィルタされていない
- 1万人でも売れないのは、商圏外・見る人ばかり・店が記憶に残っていないの3つが原因
- 1,000人で売れるのは、見ている人のほぼ全員が見込み客に近いから
- 見る数字は「SNS見ました」の件数・視聴者の居住地域・長尺の平均視聴時間
- 全国相手の商売があるなら登録者を追う。地域商売なら追わなくていい
今日やることは1つです。「SNS見ました」と言われた件数を、今日から紙に記録してください。登録者数のグラフを眺めるより、はるかに意味があります。
関連してSNSを頑張っている車屋ほど「再生数」を追いすぎていると「SNSやったけど売上につながらない」本当の原因もあわせて読んでみてください。
数字の見方から相談したい方へ
株式会社8fectは、車屋・バイク屋に専門特化したSNS運用代行・映像制作会社です。二輪部品商3年、輸入車専門販売店5年を経て独立し、累計40社以上のYouTube・Instagram運用を支援してきました。業界の商流と現場のオペレーションが分かっている前提で、企画から撮影・編集・分析までお手伝いしています。
「自店は登録者を追うべきかどうか判断したい」というご相談も歓迎です。8fectのSNS運用代行は月額10万円〜が目安です(詳細は公式LINEで)。
この記事を書いた人
渡邊 大地(わたなべ だいち)/株式会社8fect 代表取締役

二輪部品商で3年、輸入車専門販売店で5年。EC立ち上げ、SNS運用、映像制作を売る側の現場で担当してきました。2026年1月に独立し、いまは中古車販売店などの車屋さん・バイク屋さんだけに特化して、YouTube・Instagramの運用代行と映像制作をしています(累計40社以上を支援)
大阪自動車青年会議所、近青協情報委員会、滋賀自動車整備振興会などで、車屋・バイク屋向けのSNS運用について講師を務めています。大阪府在住。
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