バイク屋のSNS運用代行|二輪部品商出身の運用会社が解説
「SNS運用代行に相談したけど、バイク屋のことは分かってもらえなかった」
バイクショップの経営者の方から、これを何度か聞いています。出てきた提案が、「内容の薄い車両紹介」「パーツ知識がなくふんわりとした内容であたいさわりのない構成」のようなものだった、という話です。
この記事を書いているのは、株式会社8fectの渡邊です。新卒で二輪部品商に3年いて、全国のバイク屋さんに部品を卸す側から、在庫の持ち方も、整備で稼ぐ構造も、季節ごとの売上の波も見てきました。その後、輸入車専門店で5年間EC・SNS運用・映像制作をやり、いまは中古車販売店などの車屋さん・バイク屋さん専門の運用代行として累計40社以上を支援しています。
四輪と二輪の両方をやっているからこそ言えるのは、この2つは「似ているようで、商売の作りが違う」ということです。この記事では、その違いと、依頼する前に知っておいてほしいことをまとめます。
結論:バイク屋のSNSが四輪と違う3つの構造
整備・車検で稼ぐ、常連さんと長く付き合う、遠方から来るお客様がいる。このあたりは四輪の販売店でも同じです。二輪に固有なのは、次の3点だと考えています。
- 季節で需要がはっきり動く。春に山が来て、冬は落ちる
- お客様が自分で触り、自分で調べる。専門性の粗が即座に見抜かれる
- 1人が何台も乗り換え、複数台持つ。一度売って終わりではない
なぜ四輪と同じ設計が効かないのか
季節の波が読めるので、発信には「仕込みの時期」がある
二輪は、春に一気に動いて冬に落ちる業種です。ここが四輪といちばん違うところで、発信のカレンダーそのものが変わります。
売れる時期に発信を頑張っても、動画が見つけてもらえるようになる頃にはシーズンが終わっています。逆に、需要が落ちる時期は現場に余裕があるので、撮影も編集も進みます。閑散期に仕込んで、繁忙期に刈る。この順番を最初に共有できていない運用会社と組むと、忙しい時期に撮影日程を押し込まれることになります。
お客様が自分で触る。だから専門性の粗が即バレする
四輪だと、整備は店に任せて自分では触らない人も多いです。二輪は違います。より趣味性の高い車種になるとオイル交換もチェーンの調整も自分でやる人が多く、パーツも自分で調べて買います。年式ごとの違い、純正と社外の差、保安基準に触れるかどうかまで詳しいお客様が普通にいます。
バイクに詳しくない普通の運用会社が調べた程度の知識で作った動画は、コメント欄で指摘されます。逆に言えば、ここは店側の圧倒的な強みです。毎日触っている人が普通に話す内容が、そのまま他店にはないコンテンツになります。運用会社に求めるべきなのは、その知識を届く形に組み立てて出し続ける仕組みのほうです。ちなみに8fectの渡邊は、もともとミニバイクレースをしていて、エンジンのオーバーホールも自分でやっていました。
1人が何台も乗り換える。だから「買った後」に見てもらう価値が大きい
四輪の買い替えは数年に一度で、1人1台が基本です。二輪は、通勤用とツーリング用で2台持つ、飽きたら乗り換える、免許のステップアップで大きい排気量に移る、といった動き方をします。
つまり、一度買ってくれたお客様が、数年のあいだに何度も買い手に戻ります。SNSの役割は新規を取ることだけではなく、買ってくれた人にその後も見続けてもらい、次の1台のときに真っ先に思い出してもらうことにもあります。ここを見落として新規獲得だけの設計にすると、二輪では取りこぼしが大きくなります。
いま二輪は、発信している店が少ない
もうひとつお伝えしておきたいことがあります。「バイク屋 SNS」「バイク屋 集客」といったキーワードで実際に検索してみると、四輪と比べて解説記事も、きちんと運用されている店舗アカウントも明らかに少ないのが現状です。
四輪はすでに発信している販売店が多く、後から入ると埋もれます。二輪はまだそうなっていません。やっている店が少ないうちに始めたほうが、同じ労力で目立てるというのが、いまの二輪の状況です。
バイク屋のSNS運用代行に頼めること
運用代行の業務は、大きく6つの工程に分かれます。
- 設計:車両販売と整備入庫、どちらをどの割合で取りにいくかを決める
- 企画:お客様からよく聞かれることを動画テーマに変換する
- 撮影:来店して撮るか、店側が撮った素材を送るか
- 編集:テロップ、尺、サムネイル
- 投稿:タイトル・概要欄・ハッシュタグ
- 分析:数字を見て次の企画に反映する
見積もりの差が出るのは、ほぼ②の企画と③の撮影です。「月◯本」だけ書かれた見積もりは、この2つの負担がどちらにあるかで実際の手間が何倍も変わります。工程ごとの中身と費用の考え方は車屋のSNS運用代行とはで詳しく整理しています。
バイク屋ならではの投稿ネタ
「うちにはネタがない」と言われることが多いのですが、上の4つの構造から考えると、四輪にはないネタがいくつも出てきます。
- 初心者向け:免許を取ったばかりの人向けの1台目選び、装備、維持費(四輪にはほぼ無い層)
- 季節もの:冬眠前の保管、バッテリー、シーズンイン前の点検(閑散期に撮って繁忙期に効かせる)
- 整備の中身:分解した内部、消耗した部品の実物、なぜそこが壊れるのか
- DIY層向け:自分でやる人向けの手順と、店に任せたほうがいい線引き
- カスタム・法規:ビフォーアフター、費用の内訳、このカスタムは車検に通るのか
- 乗り換え:ステップアップの排気量選び、2台目の考え方
「自分でやる人向けの動画を出したら、店の仕事が減るのでは」と聞かれますが、実際は逆に働くことが多いです。手順を見て自分の手に負えないと分かった人が、そのまま入庫してくれるからです。
依頼する前に、店側で決めておく3つ
- 企画に返事をする人と、その期限。社長は一番つかまらないので、現場のスタッフさんのほうが回ることが多いです
- 誰が出るか、いつ撮るか。繁忙期に撮影を入れると必ず飛ぶので、閑散期にまとめ撮りする前提で組むのが現実的です
- 何を成果とするか。台数だけでなく、整備・車検の入庫数も成果に入れて追ってください
この3つが決まらないまま走り出して止まるパターンは、YouTubeが伸びない会社の共通点5つにまとめています。二輪・四輪を問わず、止まり方はほぼ同じです。
成果が出るまでの見方
期間ではなく本数で考えてください。週1本を半年続けて約26本。ここまで来ると、伸びる企画と伸びない企画の傾向が数字で見えてきます。半年で10本しか出していないなら、それは半年やったのではなく10本やっただけです。
二輪の場合はこれに季節の波が乗るので、最低でも1シーズンを跨いで判断することをおすすめします。冬に数字が落ちたのは運用のせいではなく、業種の構造だからです。
そのうえで、設計ができている支援先では、YouTubeを見て来店されたお客様について来店後の商談時間が約50%短くなり、月間の平均販売台数が200%を超えた例もあります(8fect調べ/一部の支援先での実績・YouTube視聴経由の来店客についての数値)。動画で説明が先に終わっているので、来店した時点でほぼ話がついている状態になるからです。
よくある質問
Q. 小さなバイク屋でも運用代行に頼む意味はありますか?
A. 規模より、社内で企画に返事ができるかどうかで決まります。1〜2人のお店でも、閑散期にまとめて撮る日を固定できていれば回ります。逆にスタッフが多くても、誰も判断しない状態だと止まります。
Q. 車屋向けの運用会社に頼んでも同じですか?
A. 設計の考え方は共通しますが、精度が変わります。単価の構造を踏まえて整備入庫も成果に入れられるか、季節の波を前提に年間の撮影計画を組めるか、DIY層に向けた企画を作れるか。ここが分からないと、結局は車両紹介ばかりの提案になります。
Q. InstagramとYouTube、どちらから始めるべきですか?
A. 役割が違うので本来は両方です。リールやShortsで新しい人に知ってもらい、YouTubeの長尺で信頼してもらう。どちらか一方しか回せないなら、まずショートで認知を作り、問い合わせが来はじめてから長尺を足す順番が現実的です。
まとめ
- 二輪固有の構造は「季節で動く」「お客様が自分で触る」「何台も乗り換える」の3つ
- 単価が低いぶん、車両販売だけでなく整備・車検・パーツの入庫も同時に取りにいく設計にする
- 閑散期に仕込んで繁忙期に刈る。年間の撮影計画を先に組む
- お客様の知識レベルが高いので、店側の専門性そのものが最大のコンテンツになる
- 判断は期間ではなく本数で。二輪は最低1シーズンを跨いで見る
まずは、直近1ヶ月でお客様から何を聞かれたかを書き出してみてください。それがそのまま、最初の10本の企画になります。
バイク屋・車屋専門のSNS運用代行・映像制作なら8fect
株式会社8fectは、バイク屋さん・車屋さん・関連事業者に特化したYouTube・Instagram運用代行と映像制作を行っています。代表の渡邊は二輪部品商の出身で、二輪業界の商流と現場の事情を分かったうえで、運用設計から撮影・編集までを一貫して行います。
「うちの店の場合はどう発信すればいいのか」という段階のご相談も歓迎です。実績・サービス内容・料金は公式LINEからご確認いただけます。
この記事を書いた人
渡邊 大地(わたなべ だいち)/株式会社8fect 代表取締役

二輪部品商で3年、輸入車専門販売店で5年。EC立ち上げ、SNS運用、映像制作を売る側の現場で担当してきました。2026年1月に独立し、いまは中古車販売店などの車屋さん・バイク屋さんだけに特化して、YouTube・Instagramの運用代行と映像制作をしています(累計40社以上を支援)
大阪自動車青年会議所、近青協情報委員会、滋賀自動車整備振興会などで、車屋・バイク屋向けのSNS運用について講師を務めています。大阪府在住。
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